うれてく

menu

和の話題と技術があふれる場所 うれてく

和の場所と技術があふれる場所。

蘇る感触

 

万年筆や鉛筆、シャープペンシル、ボールペン等日常生活の中には様々な筆記用具があります。近年、PCが普及し直筆で文章を書くこと自体減っていますよね。そんな時代に敢えて筆記具の原点でもある「筆」について掘り下げてみましょう。

 

筆の起源は4000年程前の中国から。最も古い筆は、細い竹軸の先を割いて兎の毛を挟み、糸でくくりつけたものが見つかっているそう。

 

日本に伝わったのは1700年程前というので、日本でもかなりの歴史になりますね。仏教の普及で需要が高まった奈良時代には日本国内13箇所で筆を生産していたそう。そして一般的に広く普及したのは1000年程経った江戸時代に入ってから。寺子屋での読み書きにも使われ、日々の生活に密着していったようです。

 

現在は明治以降に伝わった水筆と呼ばれる耐久性のあるものが主流。代表的な日本の筆は「豊橋筆」「奈良筆」「江戸筆」あたりが馴染み深い形の筆ですが、年々職人が減っているのも懸念されているようです。

 

筆には墨が必需、ということで墨の歴史も筆と同時期に日本へ伝来したと言われます。工芸品としての職人は中村雅峯(なかむらがほう)氏。墨製造に欠かせない専用の木型を造る日本でただひとりの墨型彫刻師です。

 

ちなみに墨汁の誕生は明治31年とか。冷水で墨をする生徒を見た小学校教員の発起なんだそうです。何だかほのぼのしますね。

 

年賀状も両面印刷でさえ過去の話、今はメールやSNSで済ませてしまう時代。未だに年賀状の宛名だけは直筆ですが、普段はPCやスマホの変換に頼っているので漢字を忘れてしまっているなあと思うことがあります。そんなご時世に直筆文字を読むだけでほっとするのは気のせいでしょうか。PCをタイプしたフォントを読むよりも、その人の書いた文字を見る、それだけで人との距離を縮め、人に優しくなれる。大袈裟かもしれませんが、そんな効能はあるんじゃないかと思っています。

 

筆職人も墨の工芸職人も減少の一途を辿っていますが女性書家のパフォーマンスが脚光を浴びる今、もう一度読み書きの原点へ還ってみるのも日々の日常に新鮮な風が入るのではないでしょうか。

 

 

お手軽な筆ペンで始めてみるのも良いかもしれませんね。

0